症状と機能障害 [統合失調症の基礎知識]

統合失調症の代表的な症状といえば、「幻覚」と「妄想」があります。

具体的に言うと、実在しない人の声が聞こえるといったように
現実にないものがあるように感じてしまうのが「幻覚」で、
周りで自分の悪口を言われていると思う被害妄想などに
陥ってしまうのが「妄想」です。

統合失調症というと、この幻覚と妄想という症状で多くが語られがちですが、
実際にはそのような簡単なものではありません。
この病気を理解する上で幻覚や妄想はその本質を示すものではないんです。

ではその本質とは何か?
統合失調症は生活をしていく上でごく当たり前なこととして機能している
思考や感情などの精神機能がうまく働かなくなり、
それらのネットワークが崩れてしまった状態がその本質にあるんです。

つまり、統合失調症とは、人間の喜怒哀楽というさまざまな心の働きを
うまくまとめ上げることができなくなった状態、言いかえれば
「脳内の統合する機能が失調している状態」ということになります。

これが「統合失調症」と呼ばれる所以(ゆえん)なんです。

正常な状態であれば、これらの心の働きを無意識にコントロール
しているのですが、精神機能のネットワークがうまく働かないというのは、
さまざまな情報や刺激に過敏になりすぎて脳が対応できなくなった状態です。

正常な方にはなかなか想像しにくいことだと思いますが、
例えば、激しいショックとか何かすさまじい恐怖を感じている時の
精神状態を思い浮かべていただければ、
何となく分かっていただけるのではないでしょうか。
実際の統合失調症はそんな軽いものではないんですがね。

統合失調症の症状は多彩で、
「誰かが自分を監視している」「誰かに操られている」
などの被害妄想があって周りの人をつい疑ってしまうケース、

「聞こえないはずの声が聴こえる」「誰かが命令する」といった
幻聴に悩まされるケースなど人それぞれです。

その他の顕著な例としては、何をするにも意欲がわかず、
これが引き金となって家に閉じこもったり、
人とのコミュニケーションが取れなくなるなどの障害が
みられることもあります。

これらの多彩な症状は、精神機能のネットワークの
不調の場所がそれぞれ違うためととらえると
よく理解できるのではないでしょうか。

なお、統合失調症の症状は、幻覚や妄想などの「陽性症状」
意欲の低下などの「陰性症状」
臨機応変に対応しにくいなどの「認知機能障害」
区分されてることがあります。



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