障害者によるスポーツは今や珍しいことではありませんが、
とても興味深い動きがありました。
それは、統合失調症などの精神障害者がフットサル競技に取り組む
動きが活発になっていることです。
2012年10月、青森市で「グラウベン青森」というフットサルチームが
発足したのですが、なんとメンバーは全て通院患者なのです。
統合失調症などの精神障害者は、症状に波があるとか、
人との関わりを遮断しているとか、仲間づくりが不得意などの理由から、
団体競技は難しいとされてきたことを考えると、とても素晴らしいことです。
なぜ、フットサルなの?
フットサル競技は、容易にメンバーチェンジができたり、
選手間でのコミュニケーションが取りやすく、安全性が高いことが
その背景にあったのでしょう。
試合はコミュニケーションの場になりますし、このような活動は、
統合失調症患者に対する偏見を取り除く効果が期待されます。
毎年10月に開催される全国障害者スポーツ大会に
精神障害者が参加できるのは、今はソフトバレーボール競技のみですが、
2013年10月には、フットサルが初めてオープン競技として採用されました。
統合失調症患者を持つ家族の方からすると、
自分の家には関係ないこと、という印象があるかもしれませんが、
一方では同じ悩みを抱える人がフットサルで汗を流していることも事実。
統合失調症を改善していこうとする者にとって、
前向きな気持ちになれる情報なのではないでしょうか?